この記事は“steelserires RIVAL 3”についてレビューしていく。
評価:3.5 [jinstar3.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
steelseries『RIVAL 3』はデンマークに本拠地を構えるゲーミングデバイスブランドsteelseriesのゲーミングマウス『RIVAL 100/110』を最新にアップデートしたゲーミングマウスである。
スペック
形状 | 左右対称 |
---|---|
CPI | 100 to 8500 |
LOD | 3mm |
ボタン数 | 6つ(左側面サイドボタン2つ) |
ケーブル長 | 約1.8m |
ポーリングレート | 125・250・500・1000Hz |
寸法 | L120.6 x H37.9 x W67.0mm |
ソフトウェア | SteelSeries Engine 3 |
外箱と内容物
マウス本体・説明書のみ。交換用ソール等のオプション品は無い。
マウス本体
マウス全周
RGBイルミネーション
RGBはマウス側面と表面のsteelseriesロゴが光る。ホイールリングは光らない。
表面
左右対称で左側面にボタンが2つの右利き向けゲーミングマウス。全体的な形状は後述の『RIVAL 100/110』と瓜二つ。細かな変更点が数多くあるものの、つかみ・つまみ持ちしやすい形状は変わらない。表面全体にマット加工が施されスマートな印象。滑り止めとしても優秀な性能を発揮する。
サイドとCPIのマイクロスイッチはトップシェルに固定されている。サイドボタンは指で簡単に引き抜いて分離可能。
裏面
裏面にボタン類は一切なし。マウスソールの配置はそのままで、形状はアップデートされたがシンプルさは変わらない。
マウスソールを剥がし、4本のプラスネジを外せば分解結合が可能。PCBもプラスネジで締められている。マウスケーブルがボトムシェルのガイドにはめこむ形で固定されているので、PCBからコネクターを引き抜く際はいったんPCBを分離させたほうがいいだろう。
センサーはsteelseriesがPixartと共同開発したTrueMove Coreセンサーを搭載。最大8500CPI。リフトオフディスタンス(LOD)はシックネスゲージで測定して3ミリであった。なお、ソフトウェアでLODを調整することはできない。
RIVAL 100と比較
『RIVAL 100』と『RIVAL 3』の違いについて、細かい箇所を列挙すればキリがないので大きく変化した箇所のみ挙げる。詳細については画像で確認していただきたい。
左右クリック
- RIVAL 100:セパレートが中央部のみであり分離独立していない。
- RIVAL 3:完全に分離独立している。
サイド
- RIVAL 100:光沢のあるプラスチックの上に滑り止めのドットがある。
- RIVAL 3:ドットパターンは廃止。全体的にマット加工が施され、滑りにくい。
サイドボタン
- RIVAL 100:前後とも大きなサイドボタンで、前ボタンが親指からやや遠いと感じる配置。ボタンの間隔は3ミリ程度あり完全に分離していると感覚でわかる。
- RIVAL 3:前ボタンが延長され、後ボタンが縮小されたので前後とも入力しやすくなった。ボタンの間隔は2ミリになり短くなったが完全に分離しており誤入力しにくい配置になっている。
ケーブル
『RIVAL 3』はエントリーユーザー向けのゲーミングマウスなので、ZOWIEのSシリーズのように上向きに取り付けられてもいないし、パラコードケーブルでもないが、『RIVAL 100/110』と比較して、柔軟性が向上したゴム製ケーブルである。ケーブル径はCAMADEやCAMADEⅡなど一般的なマウスバンジーで問題なくホールドできる太さである。
重さ
『RIVAL 3』のケーブル込み重量は軽量マウスに分類される82グラム。『RIVAL 100』の90グラムより8グラム、『RIVAL 110』より5グラム軽くなった。
握り心地
筆者の手のサイズ
[2col-box] [2-left title=”中指から手首の付根までの長さ” style=”1″]steelseries推奨の持ち方
つかみ持ちとつまみ持ちを推奨している。
かぶせ持ち
人差し指と中指がたっぷり余る。『ヌッ』と生ぬるいクリック感で入力しにくい。親指・薬指・小指でしっかり保持できるポイントが見つけにくく、持ちにくい。
つかみ持ち
両サイドのくびれからお尻へかけてふくらんでいく箇所が最もホールドしやすい。かぶせ持ちでもやもやしていた不安定さが完全に解消される。親指・薬指・小指でがっちり保持できる。人差し指・中指がマイクロスイッチの直上にくるため、明瞭なクリック感に変わる。
つまみ持ち
つかみ持ちと同じく、両サイドのくびれからお尻へかけてふくらんでいく箇所が最もホールドしやすい。親指・薬指・小指でがっちり保持できるため、不安定さを一切感じない。人差し指・中指がマイクロスイッチの直上にくるため、しっかりクリックできる。
クリック・スクロールホイール
あそびが一切なく、クリックとシェル本体のチリが合っているためビルドクオリティが非常に高い。
左右クリックにあたるマイクロスイッチは6000万回クリック保証のsteelseriesロゴが入ったカスタムスイッチ。CPI・サイドボタンのマイクロスイッチは中国Kailh社製マイクロスイッチだ。
ドライバー・ソフトウェア
steelseriesといえば『SteelSeries Engine 3』。
マウスのボタン割り当て、CPI・ポーリングレート、RGBイルミネーションの変更、マクロの記録等が設定できるが、LODは調整できない。
センサーテスト
環境
- OS:Windows 10
- 使用ソフト:MouseTester ver 1.5.3
- マウスパッド:Xtrfy GP2
結果
xCountsのグラフを見る限り、Pixart純正センサーと比較してマウスが送信する信号とPCが取得する信号が完璧に同期していないように見えるが、実際のセンサーがトラッキングした様子を表すxSumグラフでは特に問題なく完璧に読み取れており、実際に数十時間使用してカーソル飛びなどの異常な挙動は見られなかった。
結論として問題なく正確にトラッキングできるセンサーである。詳細は以下のリンクに置いてあるので気になるひとはどうぞ。
本音のまとめ
評価:3.5 [jinstar3.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
『RIVAL 3』は高価なハイスペックゲーミングマウスにはまだまだ手が届かないけど、PCゲーム用の安くてちょうど良いゲーミングマウスがほしいと思っている人はこれが正解。特に大きな弱点が見つからない優秀なエントリーユーザー向けの廉価ゲーミングマウス。
同じ価格帯の廉価なゲーミングマウス(G203・STRIX IMPACTⅡなど)と比較してもおすすめできる。最終的には手に合うかが重要なので、実際に手に取って触れる機会があるならフィッティングするといいだろう。
個人的にはLODを1-2mmまで詰めれるように設定できれば、更に使い勝手のいいゲーミングマウスになったので惜しく感じる。
- 軽くなった。長時間使用していて疲れにくい、80グラム前半。
- ゲーミングマウスとして必要な性能・機能は最低限そろっているのにとても安い。
- ゴム製の柔軟性に富むケーブルで操作を邪魔しない。パラコードケーブルに交換すると更に良いマウスになる。
- 手が大きくても小さくても、つかみ持ち・つまみ持ちでしっかりホールドできる持ちやすい形状。
- リフトオフディスタンスの調整ができず、デフォルトで3ミリで使いにくい。(実測値)
- RGBイルミネーションのパターン変更はできるが、輝度の調整ができない。